下鴨神社 納涼古本まつり

お出かけ

みあです。本が好き。古本市もワクワクします。夏至も過ぎて、そろそろ気になるあのイベント。

京阪神の古本市

京都:古書会館、丸善京都本店、みやこめっせ

大阪:新大阪駅2階、四天王寺

神戸:古書会館、さんちかホール

京阪神であれば、上記のような場所で古本市が開かれていますね。今年もすでに何件も開催されています。

今後の予定を調べてみました。以下のとおり。

【第6回古本通り@アルデ新大阪】

期間:2026/07/09~2026/07/20

アルデ新大阪 (新大阪駅2階)

【第197回神戸古書即売会】

期間:2026/07/17~2026/07/19

兵庫県古書会館 神戸市中央区北長狭通6-4-5

【第39回 下鴨納涼古本まつり】

期間:2026/08/11~2026/08/16

下鴨神社 糺の森 京都市左京区下鴨泉川町59 

2026年 第39回 下鴨納涼古本まつり - [公式]京都古書研究会
第39回 下鴨納涼古本まつり 期間:8/11(火)〜8/16(日)時間:10:00〜17:30 (最終日16日は午後4時にて閉場)場所:京都 下鴨神社 糺の森にて (googleMap)諸般の事情によ...

私は、このうち下鴨神社 糺の森の「下鴨納涼古本まつり」に行こうと思っています(*´▽`*)

下鴨神社

下鴨神社は、京都最古の神社のひとつ、正式名称は賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)で、主祭神は賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)と玉依媛命(たまよりひめのみこと)です。その境内にある糺の森は空気の違いを肌で感じることができ、真夏でも涼しい木陰では樹齢を重ねた木々に見守られているような静謐な空間が広がっています。

真夏の京都

我が家から京都まで行くのには、まずちょっと気合がいります(^^ゞ 十分日帰りできるんだけれど、京都中心地は車が動かないほどの混雑で人が多く、一年を通して過ごしやすい土地で「ゆる~くぬる~く」育った私には京都盆地の暑さ寒さは想像を絶する(/ω\) だがしかし、その京都の真夏に開催される下鴨納涼古本まつり。行こうと決めてから、気合を入れないと辿り着かない。

とまぁ、そんなことを思いながらも、下鴨神社の古本まつりは楽しみなのです。毎年行くわけではないのですが。京都、大阪、兵庫、奈良の本屋さんが軒を連ね、本だけはでなく、ポストカードや古地図、確か版画もあったように記憶しています。

以前、京都で結髪に関する本を買ったことをこのブログでお話しましたが、それがこの納涼古本まつりで手に入れたものでした。イラストとともに、古い時代からの結髪が紹介され、とても興味深いものです。

大正13年発行の「四季和洋料理法」も、ここで手に入れました。この時代、すでにフライだのスチウ(シチュー)だのコロッケーだのサンドイッチだのが一般に認知されていたのでしょうか、今でも通用するいわゆる日本の洋食が紹介されています。面白いのは、「婦人向たぬき汁」。たぬき?え?と思いますが、なんのことはないサツマイモと牛蒡とお豆腐のお汁です。

そもそもは、やはり本物の獣肉を使ったたぬき汁。が、精進料理では、ごま油で炒った蒟蒻を入れたお味噌汁のことを指すようです。ちなみにその本に載っていた「たぬき汁」は、サツマイモを大根おろしでおろして、ちょっと絞って細長く丸め、ごま油で揚げておき、別に甘みそのお汁を作ってささがき牛蒡と焼き豆腐の賽の目切りを入れて煮立たせて、さっきのサツマイモの揚げたのを入れてさらに煮立たせる。と、そんな内容でした。わざわざ「婦人向」と書いているのは、油の入った味噌のお汁は、身体が温まるからだったのか。和綴じ本で、波に千鳥のイラストが描かれた表紙、祖母が若い頃にはこんな料理が最先端だったのかなぁ、などと思いながら、和洋の各種料理が並ぶその本をパラパラと眺めています。

下鴨神社の古本まつりでは、古地図も手に入れました。東北青森から九州鹿児島まで描かれた古い街道地図です。発行された当時のものなのか、復刻版なのか、誰かのコレクションだったのか、どういう経緯であの古本まつりで出ていたのか、わからないことばかりですが、本当に面白い。何枚も横につなぎ合わされた和紙は黄茶色になってしまっていますが、東海道、木曽道中、西国筋など大きな街道の御定人馬賃銭や、宿場ごとの距離も三リ半とか一リ四丁などと明記されています。北海道は蝦夷、沖縄は琉球とそれぞれ左右の端に文字だけが載っています。眺めるたびにワクワクしますが、劣化退色するのを嫌って、陽の当らないところにしまっています。そのうち、UV対策を施した額装をしたいな。

河童さんの影響

古地図、実は以前から興味がありました。かつて文化財の保存にかかわるような仕事に少しの間就いていたこともありまして、古いものにアンテナがぴっぴ。でも、この古地図への興味は、仕事でかかわるよりもずっと前から、おそらく妹尾河童さんの本を読んだことが大いに影響しているように思います。

妹尾河童さんは、神戸市生まれのグラフィックデザイナー・舞台美術家、エッセイストで小説家。彼の小説、エッセイを何冊も持っています。

「少年H」戦前~戦後の時代を描いた彼の自伝的小説です。この本は遠い昔、祖母が買ってきてくれました。

「河童が覗いたヨーロッパ」は、私が外国暮らしを実行に移したことに大きな影響を与えたと感じています。なにせ、ヨーロッパ各地を歩き回って、そこここでスケッチしたものが何枚も収録されているのです。世界にはどんな国があって人々はどんな暮らしをしているのか、どんどん想像が膨らみました。私が生まれるより前に発行された本ながら、読んでいて、今自分がその旅を体験しているかのように感じられる描写。ヨーロッパのホテルや寝台車、車掌さんたち。・・実は、私、18きっぷの旅が大好きで、若い頃特に20代~30代にかけて、仕事の休みをとって、ひとりで3~5日かけてふらりふらりと出かけていました。近畿エリア、関東甲信越エリア、北陸エリア、中国山陰エリア、九州エリア・・いったい何度出かけたことでしょう。泊まるところも決めずに行くこともしばしばありましたが、それより、西に行くか東に行くかすら決めずに、出発駅に先に来たほうに乗る・・なんてこともありました。カナダ、フランス、ドイツでも列車旅を選択しました。もしかすると、列車旅に惹かれる理由も、この本の影響なのかも。ヨーロッパ各国で乗った列車の詳細について書かれた部分が、どの部分よりも大好きなのです。

「河童のスケッチブック」は、河童さんの風変りな趣味や、気になることが書き綴られています。なんというか、彼の「変人」ぶりがこの1冊に満載されています(笑)

そして、「河童の手のうち幕の内」。有馬喜惣太によって書かれたと考えられている道中絵地図「行程記」をもとに、旧山陽道を歩く、という章があります。この「行程記」は、参勤交代で山陽道を上り下りしていたお殿様のためにつくられた絵地図で、面白いことに街道を真ん中にして、天地逆に見ることができるようになっているそうな。駕籠に乗るお殿様が景色を眺めながら、同じ地図を往路でも復路でも見ることができるように作られているとのこと。駕籠は右側開閉式、つまり、往きは南側を見ながら上り、帰りは北側を見ながら下る。地図は上り下りで街道を挟んで天地逆に見ると、説明書きもきちんと読めるようにできている。地図の全長は75メートル・・。

とまぁ、こんなふうな内容でした。面白い(∩´∀`)∩ なんて面白いんだろう。中身は彼の独特の世界観で進みます。他の人とは、目につくものが違うのです、たぶん。何度も何度も楽しんで読みました。

で、なが~くなりましたが、その本が、おそらく私の古地図への興味を大きくしたのです。仕事で、江戸末期の地図と現代の地図を照らし合わせたりすることもあったのですが、「おぉ、神戸村はどこまで行っても田んぼばかりなり・・おぉ、川が付け替えられる前はこうなっていたのか」というような、ごく狭い範囲、ピンポイントのあまり面白くない内容だったので(失礼)、全国の古い地図を見たい・・とずっと思っていたのです。街道地図のようなものが手に入るとは思ってもいませんでしたが。

下鴨神社の古書まつりで古地図を売っているお店を見つけたときは小躍り(*´▽`*) じっくりじっくり何枚もの地図を見せてもらって、旅人向けの街道地図を見つけた私は、横からにゅと伸びてくる手をかわしつつ、迷うことなく「これください。」と入手したのでした。もちろん、河童さんがご覧になった「行程記」のような傑作の絵地図などではありません。が、一般の旅人向けに書かれている情報ひとつひとつがどれも面白い。

またこんな地図があれば見たいなぁ、街道図だけじゃなくて他の種類も見たいなぁ、などと思いながら、15年近く経ちますが、あれ以来お目にかかっていません。うっかり収集癖が発動しないように、片目をつぶって探しているような感じなので、なかなか見つかりませんね(*´ω`*)

古本まつりは8月11日~

ということで、今年は数年ぶりに、下鴨神社へ行こうと思います。何が、「ということ」なのかわからんけど(;^ω^)

今回はまた面白いもの、見つかるといいなぁ。ワクワクしますね。

あ、そうだ。なんとも偶然なんですが、本日6月23日は、妹尾河童さんのお誕生日。今年95歳におなりだそうです。ユニークで好奇心旺盛でスマートな河童さんの本、改めて読み返してみようと思います。・・・そんなことすると、また「うっかり」旅に出てしまったりして・・(゜.゜)

冬、ピェンローを思い出しては「もどき」を作って喜んでいるごきげん子猫