半衿をつけよう!

和裁

みあです。親愛なる着物愛好者の皆様、半衿はどうやってつけますか?

半衿は、くけ縫いする、ざくざく縫う、スナップをつけてパチンと留められるようにする、安全ピンで留める・・など、人によっていろいろのようですね。我が家では正絹の柔らかもの用でも、普段着物用でも半衿は毎回縫いつけています。縫いつけるにしても、どのように縫っていくのか、人によって様々。その人によって使いやすい、つけやすい、着やすい方法があるのですから、まぁそういうものなのでしょう。

我が家では、母がいつも半襟は、洗いあがったら、綺麗にアイロンもあてて、次回すぐ着られるように長襦袢につけてから箪笥にしまっています。ですので、私も「すぐに着られるように・・」という母の口癖が身についてしまいました。

が・・長年、これでいいの??ここはなんでこうなるの?などというぼんやりした疑問はありつつも、私は母に横で見てもらいながらボチボチつけるのが関の山、これが着心地や見た目にも影響しているのだろうと思ってはいても、さてピシッときれいに着るにはどのように半衿をつければいいのか、実は今ひとつよくわかっていない・・というのが正直なところでした。この際、きちんと押さえるべき部分を確認して、なぜそうなるのか?というところも疑問を解消しよう!ということで。

改めてお師匠に教えていただきながら、半衿をつけてみよう!(*´▽`*)

事前の準備

まずは。半衿を準備。

半衿は洗濯したら半乾きの時にアイロンをかけて、きれいにしわを伸ばします。

その時、ついでに両側の衿先部分を2センチほど内側に折り込んでアイロンをかけておきます。

次に、端の片側1センチほどを内側に折りこんで軽くアイロンをかけておき、こちらを長襦袢の衿外側に縫いつけていくことになります。

三河芯を縫いつけて、半衿の土台にする方法もあるようですが、私はこれまで半衿を縫いつけたところに衿芯を差し込む方法しかとったことがありません。今回の半衿つけの方法も衿芯差し込み方式です。

本で読んだりして、別の方法があることは知っていましたが、これはまたそのうちに見る機会もあるでしょう・・。

では、マチ針を打っていきましょう!

半衿外側、マチ針を打つ

長襦袢の衿外側の背中心に、半衿の真ん中を合わせてマチ針を打ちます。

仕上がりがきれいに見えるように、キセがかかるようにマチ針を打つ、という人もいますが、お師匠は「きっちりあわせましょう」とのことでしたので、特にキセをかけて半襟を置くことはしませんでした。

ここで、ポイント1マチ針は真ん中から打ち、縫うのは端から。

いや、アタリマエ‥と言われても、初心者にはこれがわからん。当然と言われることでも、わからん。というものですよね。しかも、人によっては、背中心から衿先に向かって縫う人もいて、別にそれでも問題はない。まぁ、自信がないのは、数をこなせばよろしい、ということで。ここではお師匠の教えどおり「マチ針真ん中、縫うのは端から」と呪文を覚えます。

長襦袢背中心の地衿外側に沿わせて、半衿(事前に軽くアイロンをかけて端を折り込んでおいた側)を置き、真ん中をあわせてきっちりマチ針を打ちます。そこから、左右にそれぞれマチ針を打っていきます。この時、強く引っ張らないこと。自然に地衿に沿うようにマチ針を打っていきます。

半衿外側、端から縫う

では、端から縫っていきましょう。衿先はきっちり縫い留めます。

ここで、ポイント2外側の衿先から少しの間は針目を小さく、細かく縫いましょう」とのこと。

なぜか。

答え:衿先は衿合わせの時に力がかかるから。

衿先を小さく細かく縫ったあとしばらくは、ざくざくと大きめの針目で縫ってOK。

このとおり↓

調子良くざくざくと縫っていくと、おっと、背中心が近づいてきました。

ここでポイント3背中心付近はざくざく縫わずに、少し小さめの針目で縫いましょう。

なぜか?

答え:そのほうが仕上がりがきれいだから

少し見づらいのですが・・左側から大きめにざくざくときて、背中心付近になったところで少し針目を小さくしています。このとおり↓ 

そして、背中心から端にかけて、先ほどとは逆の順番に。背中心付近は小さめの針目、そこを過ぎたらざくざく大きい針目、衿先付近は細かい針目・・という順に縫っていきます。

外側はこんな感じで出来上がり。

半衿内側、マチ針を打つ

次に、半衿内側を縫いましょう。まずはマチ針を打ちます。外側と同じように、背中心から衿先へ。

内側は、外側とは違う部分にポイントがあります。

ポイント3内側に半衿を縫い付けるときは、均等な衿幅を守ること(この場合は5センチ)」

ポイント4少し引っ張り気味にきっちり留めていくこと

なぜか?

答え:衿芯(の場合は4.5センチ幅)を入れた時に、中で衿芯がグスグスと遊ぶことがないようにするため。(衿芯の幅によって変わるということですね)

半衿内側、端から縫う

ということで、こうなります↓

この長襦袢の衿は衿先にかけて幅が広くなっていきますが、半衿の幅は均等5センチをキープ。

・・・アップにしてみても、白半衿に白い糸だとやっぱりよくわからん・・( 一一)

まぁ、気を取り直して。

きちんと5センチ幅を守り、内側もせっせと縫いまして、半衿つけは完成です!

なんだかいつもより美しく仕上がった・・ような気がします!気のせい?いえ、そのうち慣れて美しくできるようになるでしょう

きちんとポイントを押さえて、きれいな衿元を目指しましょう(*´▽`*)

ところで、私は現在までのところ、白い半襟しか使ったことがありません。刺繍のある半襟も持っていますが、普段はほとんど出番なし(..)で、ほとんどの半衿が、ただただ真っ白なものばかりです。

祖母はお煎茶の教室を持っていて、母は長年お抹茶をしていた・・こともあってか、そもそも半衿は白以外につけていることありませんでした。

私もこれまではそうだったのですが。

普段着物を着るのだし、単なる白いものだけではない可愛い半襟にも挑戦しよう!

だって、最近着物を楽しんでいる方々のコーディネートを見ていると、半衿もとっても可愛い!!のです。可愛い手拭いを半衿にしてみた、とか、レースの半衿を買ってみた、とか、夏のビーズの涼しげな半衿、とか・・夏物のビーズの半衿は涼しいのよ、などと母から聞いたことはあったのですが、最近は本当に様々!

普段から楽しんでいた方は昔からいろいろ工夫していたのでしょうけれど、SNSで気軽にいろんなコーディネートを見ることができるようになると、どんどん新しいものも出てくるようになるのですね。

これまで白一辺倒だった半衿に、新しい令和の風を入れてみることにしましょう。楽しみ(*^-^*)

半衿と半幅帯と三分紐のコレクションが増えていきそうな予感がするごきげん子猫

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