モスリンの長襦袢の寸法直し①

和裁

みあです。

和裁のお稽古はじまりました。

実は、お稽古そのものは3月からはじまったのですが、このブログをはじめたのが4月でして、ナンヤラカンヤラ試行錯誤の末、ようやく写真付きでアップできるようになったのです。

巷の和裁教室の内容を調べていましたが・・まずは運針・・根性運針・・そしてくける練習・・根性根性・・すでにいっぱい持っていたとしても腰紐数本ノック・・それから欲しくなくても浴衣を縫う・・

というような段階を踏むそうで。これは・・いつになったら自分の着物のちょっとしたお直しなんかができるようになるのか・・と気が遠くなるそうな( 一一)

きっとその過程でだんだんと手が慣れて、道具の扱いにも慣れて、浴衣も縫ってみて、段階的に着物もわかるようになってくる・・ということなのでしょう・・ね。浴衣と着物も違うし、着物は単衣と袷があって・・となっていくのでしょうか。ね。シランケド・・

で、お稽古初回。なんとなんと!!

「では、まず運針から」・・・とはならず。

和裁に使う針と糸の説明を聞いたあとすぐから、長襦袢のお直しです。もともと、箪笥の中にお直しが必要だと感じるモノがたくさんあって、どうしようかしら・・と思っていたのですが、普段着物であれば、少々難アリの仕上がりであっても、またやり直せばいいや、まして長襦袢であれば中に隠れちゃうので、針目が多少歪んでいても気にならない(`・ω・´) 

ということで、よく着るお気に入りのウールの着物の寸法に少しだけ合わないモスリンの長襦袢のお直しをすることになりました。

私が、「運針などからはじめるもんではないんでしょうか?そもそもお裁縫が苦手だと思ってこれまで生きてきましたけど。」と尋ねてみたのですが、

お師匠は、「運針からなんてつまらないでしょ?出来上がったら、すぐに着られるようなもののほうが楽しいし。慣れれば運針もくけるのもそのうちできるようになります。おうちでテレビでも見てるときにチクチク運針してたらいいです。」と。

んー、こういうところ、大好きなお師匠です( *´艸`)

運針まともにできない人には、チクチクしながらテレビ見てる余裕なんかないだろうねー・・というのは置いといて(゜-゜)

で、モスリンの長襦袢の寸法直しです。以下の3点が主なお直し箇所です。

①袖丈を出す(着物に合わせて1尺2寸3分⇒1尺3寸に伸ばす。)

②身幅を出す(もともとかなり身幅が狭い、脇線の縫い代は十分あるのでそこを解いて出す。)

③居敷当てを補強(糸が弱ってほつれている部分が何箇所もあるので糸を替えて補強する。)

袖丈を出す

これは、袖丈を出し終わった完成形。(長さを出したのは写真右側で、袖の底部分です。)

もともと1尺2寸3分の袖丈を、1尺3寸に伸ばす・・不足している長さをどうするのか。

答え:不足の布を、別のところから持ってくる。

・・え?どうやって?どこから?(゜-゜)

ですよね。

では、この長襦袢のどこから繰り回しできるのか。

答え:裾

長襦袢の裾は、通常ワになっているのですが、この長襦袢は、別布が縫い合わせてありました。つまり、恐らくはもともと短かった裾を出すために、別の部分から繰り回してきた・・ということなのでしょう。で、今度はその布を袖丈を伸ばすために繰り回す、と。

着物って・・。なんて無駄なく合理的にできているのか。昔の人の知恵や技術には本当に目を見張ります。

当然、裾に別布を縫い合わせていた、というのを見つけたのは、私ではなくお師匠(^。^)

「はじめは、この布を脇に足して身幅を出すのに使おうかと思ったけど、少し短かったから、袖丈を伸ばすのに使いましょう。」とのことで、裾が袖の一部になります!

で、その縫い合わせがコチラ(袖の裏側です)↓

ナンダコレ?(笑) どこがどうなっているの?

ですよね。

袖の底部分というのはワになっています。そこを断ち切って、裾から持ってきた別布を、縫いあがりで7分伸びるように縫い合わせました。これは、縫いあがった袖裏側の写真です。上下に3つに分かれているのがご覧いただけると思いますが、上下の布がもともとの袖部分。真ん中が継ぎ足した別布部分です。

まずは・・ワを断ち切った袖の底部分の片側と継ぎ足す別布を中表にして、2分ほど控えてせっせと運針。下のヨロヨロした針目です(;^ω^)そのあと、もともとの袖の端を「伏せぐけ」しています。伏せぐけした糸端がぴょこんと飛び出しているのは、見逃していただきたく(笑)

表側に返して、キセをかけて鏝。それから、袖の底部分を断ち切ったもう片方の表側とあわせてくけていきました。それがコチラ(袖の表側です)↓

これは、すでに袖口の始末が終わってしまった後で撮った写真なのですが、当然袖丈を伸ばす作業をしている段階では袖口部分はまだ始末していない状態です。

この写真も、上下の布がもともとの袖部分。真ん中が継ぎ足した別布部分です。写真を縮小したらボンヤリしてしまって少しわかりにくいのですが、真ん中の継ぎ足し部分の裏からうっすらと見えているのが、運針と伏せぐけした端の部分です。

最後に鏝できちんと伸ばしたら、初めてのチクチクは、なんだか意外と綺麗に仕上がったゾと満足(^^♪ 当然、針目ヨロヨロ・・とか、針目揃ってない・・とか、なんか見えてはいけないモノが見えている・・とか、随所にあるのですが、自分が着る長襦袢の初めてのお直し部分♪

ご愛敬 自分で言うな(ー_ー)!!

次に、袖口の始末です。

5mmほどの幅で「三つ折りぐけ」していきます。それがコチラ↓

均等な幅で上手にできたヨ・・(⋈◍>◡<◍)。✧♡

これは、ちょうど別布を継ぎ足した部分。

別布部分の端と、三つ折りぐけの部分は、きっちり一目入れておくこと。とのことで、継ぎ足し部分の両端は、きっちり縫い留めてあります。これ、裾の始末のときにも、気を付けるように言われました。こういうきっちりやっておくべき部分を押さえておく、というのが重要なんでしょうね。

次は、身幅出しです。長くなったので、次回に続きます。

針先を見つめているとヒヤリとしませんか?ごきげん子猫

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